Virtuosoプラットフォーム、最新バージョン20.1をリリース
業界標準として多くのお客様にご利用いただいており半導体エコシステムの中核となっているアナログ/ミックスシグナル設計環境Virtuoso®プラットフォームの最新バージョン20.1がリリースされました。
Virtuosoプラットフォームは1990年に初期版リリース後、30年以上に渡り様々な機能追加を続けてきました。特に、アナログ/ミックスシグナル設計における自動化、インデザイン検証、先端ノード対応を中心に機能拡張を行なってきました。前バージョン18.1が2018年にリリースされてから2年ぶりのメジャーバージョンアップとなります。(図1)
図1
Virtuosoプラットフォームはこれまでご利用いただいていたアナログ/ミックスシグナルIC設計から、システムやパッケージ/ボードを含めた協調設計にその適応領域を広げています。特に3D構造を持つパッケージ/PCB/筐体の配線寄生素子を考慮した特性検証は、設計リスピンを削減するために重要となります。ケイデンスは昨年からニーズに応じた複数のフィールドソルバをリリースしており、これらとVirtuosoがリンクできるようなりました。(図2)
図2
Virtuoso 20.1の主なエンハンス項目は以下となります。
- 3nmプロセスのサポート
- レイアウト編集の高速化
- SiPとRFモジュール向けソリューション
- Allegro®プラットフォームとの相互運用
- Clarity™ 3D Solverとの密接なインタフェース
- 横方向のダイ間のEMサポート
- Celsius™ Thermal Solverによる電熱流体解析
- プレーナソルバEMX®との密接なインタフェース
- フォトニクス(electro-optical) 向け協調設計/検証のエンハンス
- 次世代インデザインEM/IR検証
- Virtuoso ADEの汎用クラウド対応
- 自動配線のエンハンス:デバイスレベルとチップアッセンブリ双方
20.1は12.3/18.1からスムーズな移行が可能です。
- Virtuoso Schematic Editorのライセンス変更なし
- Virtuoso ADEの小変更
- クラシックADE(L/XL/GXL)のメニューが20.1から削除
- Virtuoso Layout Suiteフローの変更なし
- 3nm向けライセンスは現状の5nm向け同様Layout EXL + advanced node option 95511が必要
- 3nm対応は20.1からのみ
Virtuosoプラットフォームはお客様のニーズや業界トレントに応じ、日々機能拡張を続けております。また、2021年に向けて様々な開発計画がございます。今後の対応にご期待ください。
テクノロジーセールスリード カスタムIC&シミュレーション&SPB
佐藤 伸久
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