OrCAD 便利機能のご紹介
OrCAD®は35年以上の開発によって日本国内でも多くのユーザーにご利用いただいております。長年の開発サポートから多数の便利機能を搭載しており、それらを使いこなすことで幅広いシーンで活用いただけます。本稿では、他社ツールにはないOrCADのアドバンテージや、OrCADを使いこなすためにぜひ知っていただきたい機能をご紹介いたします。
サクッとできるパーツ作成 -OrCAD Capture®標準機能-
複雑な新規パーツでも設計者がOrCAD Captureの標準機能で簡単に作成できます。
- マルチパッケージパーツの作成が可能
- FPGAピンファイル、Captureの回路図データ、PSpice®モデル、VHDL/Verilogネットリストからパーツを自動生成
- スプレッドシートの情報からパーツを自動生成
多ピンパーツ作成を半自動化 -OrCAD Library Builder-
時間を要するシンボル、フットプリント、STEPモデルを正確に作成し、工数も劇的に削減します。
- 高度なPDFデータシート抽出機能により、パーツシンボル作成
- フットプリントは、IPC-7351規格準拠のテンプレートが利用可能
Webの数千万ライブラリから検索・ダウンロード
Captureの画面から部品を検索し、プレビューやダウンロード、回路シンボルを直接配置することで、ライブラリ作成の手間が省けます。
・コンテンツプロバイダーであるSamacSys、Ultra Librarianと連携し、ライブラリダウンロード可能
(回路シンボル、フットプリント、STEPモデルを同時にダウンロード可能)
書き直し不要!PSpiceとシームレスな連携
PCB設計用回路図をそのまま利用し、シミュレーション連携できるので、入力ミスを防ぎ、書き直しの工数を削減します。
- PCB設計用回路図で解析に必要な個所をコピーし解析用のプロジェクトに貼り付け、シミュレーション実行
- 豊富なSPICEモデルを有したOrCAD PSpicsでフロントローディング化を実現
ファイル1つでコミュニケーション-回路図の可搬性-
回路図ファイルにはパーツ、シンボル(ライブラリ)情報も含まれているため、ファイル一つで外部とのやり取りが可能です。
しおり付きPDFで簡単参照
しおり付きのPDF(インテリジェントPDF)を出力し、回路図レビューを容易にします。
Captureなしでもレビュー可能-HTMLエクスポート-
HTML形式で回路図をエクスポートすることにより、Captureの無い環境でもレビューなどが可能です。
回路図Editorから直接PCBレイアウトが起動可能
回路図Editorから直接、編集もしくは参照モードでPCBレイアウトを開くことが可能です。一度PCBレイアウトとの紐づけをしておくことで、ボタン1つですぐに確認したいデータを参照できます。
Free Viewerのクロスプローブ-パーツハイライト-
回路図のパーツをクリックするとPCBレイアウトのパーツもハイライトで表示されます。
(PCBレイアウトのパーツをクリックし、回路図パーツのハイライト表示も可能)
パーツの検索が簡単になり、効率的に基板データの検図作業ができます。
Free Viewerのクロスプローブ-ネットハイライト-
回路図の配線をクリックするとPCBレイアウトの配線全層がハイライト表示されます。
(PCBレイアウトの配線をクリックすると回路図の配線もハイライト表示されます)
ネットの検索が簡単になり、効率的に基板データの検図作業ができます。
アートワークとの協調設計-デザイン同期-
回路図と同期した レイアウトデータを直接作成する事で、回路図またはレイアウトデータに変更が生じた場合でも、相互に変更点を反映し、データの差異を即座に解消します。
- 回路図とレイアウトの同期
※回路図からレイアウトに同期する場合はPCB Editorのライセンスが必要 - レイアウト設計での変更内容を回路図にフィードバック
リファレンス番号/ピンスワップ/ゲートスワップ情報などを回路図に反映
[1クリック自動結線機能]
途中まで引いた配線の続きを自動で結線します。(同一層)
機械的な配線が許される場合、最後までマニュアルで配線をせず、自動配線してくれるため、面倒な終端処理を省き、工数を削減できます。
[設計しながら基板製造性・実装性チェック]
外部ツールを使用せずに、デザイン途中で基板の製造性/実装性チェックを行う事で、レイアウトの品質を向上させ、手戻り削減に貢献します
項目 | 内容 |
---|---|
製造解析 | パッド、パターン、銅箔、ドリルなどのオブジェクト間のスペーシング不足 |
アシッドトラップ、半田ブリッジの可能性、孤立したサーマル・レリーフ | |
トレース・アンテナ銅箔やマスクの断片、ピンホール | |
実装解析 | ペーストマスク、ソルダーマスクのスペーシング不足 |
最小パーツ間隔より狭い箇所、隣接パーツのパッド間隔、コンポーネント・パッドと隣接するビア、銅箔間の最小スペーシング |
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回ご紹介いたしました機能を活用いただき、結果として、短TATで貴社の高品質な製品開発に貢献できれば幸いです。
本稿でご紹介した機能はほんの一部に過ぎません。
今回の記事のようなOrCADの便利機能をまとめた資料を以下のURLに掲載しております。
是非、ダウンロードして、設計業務の効率化に役立ててみては如何でしょうか。
OrCAD便利機能-25選-
https://www.innotech.co.jp/products/orcad/resources/orcad-advantage25/
ご紹介の内容に関してお問い合わせやご紹介依頼につきましては、メール:orcad@innotech.co.jp までお気軽にご連絡ください。
イノテック株式会社
ICソリューション本部 OrCAD営業部 営業グループ
金田 昇馬
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