プリント基板設計ツールAllegro/OrCAD:使いやすさを大幅に改良した新バージョンSPB 17.4-2019のご紹介
2016/4のSPB 17.2-2016から、いくつかのQIR改良バージョンのリリースを経て、メジャーな改良バージョンとなるSPB 17.4-2019を10月18日にリリース致しました。SPB 17.4-2019は、今後の製品ビジョンを見据えたインフラストラクチャ・リリースとなります。
SPB 17.4-2019では、関連製品の強化、改良の他に一部製品構成の変更も行っております。当該リリースに関連するプロダクト、テクニカルの詳細情報につきましては、12月13日(金)に開催予定のセミナーにてご紹介いたします。このセミナー情報につきましては、ホームページやメール配信にて別途ご案内申し上げます。
以下、多くの関連製品の新機能や改良点から、ほんの一部をご紹介いたします。
Allegro®/OrCAD® Products
Installation Process
インストールプロセスをモダンなイメージ挿絵と共に改良しました。
New ICON
17.4-2019では新しいアイコンが採用され、ダークテーマにも対応しました。
Allegro PCB/OrCAD PCB
17.2 Database Compatibility Mode
17.4-2019 Allegro/OrCAD PCB Editorでは、17.2データベース互換モードを新たに採用しました。このモードで16.6 または 17.2 のデータベースを開き17.4で保存された場合でも、17.2との互換性を維持するために特定の17.4機能を防止し、17.2でデザインを開く機能を維持します。(16.6データベースはこのモードで開くことができますが、データベースが保存されると17.2のデータベースに更新されます。)
17.4-2019 Allegro/OrCAD PCB Editorで 17.4 のデザインを開くと、このモードが有効になっているかどうかにかかわらず17.4 データベース形式を維持します。17.2互換モードを有効にするには、DrawingカテゴリのUser Preferences EditorのDrawingカテゴリで”database_compatibility_mode"に値17.2を設定するか、PCBENV / ENVファイルに記載します。
OrCAD Capture/CIS
New Capture Start Page
17.4-2019では、OrCAD Captureのスタートページ外観が新しくなりアプリケーションのテーマと合わせられます。
Accessing External Parts from Capture
Place – Search Providersメニューを使⽤すると、ケイデンスがサポートするコンテンツプロバイダーである SamacSysおよびUltra Librarianから、何百万もの電⼦コンポーネント、シンボル、フットプリント、メーカー・データシート、3D STEPモデルを検索およびダウンロードできます。
PSpice
Multiple Monitor Display
次の図に示すように、タブ付きドキュメントをドラッグして別のモニターに表示できます。この例では、アクティブなトレースがドラッグされ、別のモニターに表示できる別のウィンドウになります。
New PSpice Models and Library
窒化ガリウム(GaN)デバイスは電⼒⼯学の世界でますます使⽤されています。これらの種類のデバイスをサポートするために、⾼性能で信頼性の⾼いGaN MOSFETモデルを含む新しいPSpiceライブラリTransphorm_GaN.libが17.4-2019で導⼊されました。Transphorm_GaN.libに 追加されたGaN MOSFETモデルのリストは次のとおりです。
- TP65H035
- TP65H050
- TPH3202
- TPH3205B
- TPH3206
- TPH3207
- TPH3208
- TPH3212
OrCAD Capture/PCB Designer
Free Capture and PCB Design Viewer
OrCAD CaptureとPCB Designerの関連するデザイン・データベースを開き、表示し、さらにクロスプロービングを実現します。
OrCAD PCB Designer Standard/Professional
New Bundle
SPB 17.4-2019より、OrCAD PCB Standard/ProfessionalにPSpice Basic機能が標準バンドルされ、さらにOrCAD PCB StandardにSPECCTRA 6 Layer Auto Routerが”Route by Pick”にインテグレーションされました。
Allegro System Capture
Pulse Platform Integration
System Captureには、内部で処理され、ユーザーに対して分かりやすい埋め込みデータ管理が組み込まれています。保存コマンドが使用されるとデータは内部的に制御されます。オプションでCommit Pointsを作成することも可能で、これには次の利点があります。
- 単純な分岐サポート
- 簡単なロールバック
- デザインを開かずにすべてのバージョンをプレビュー
Allegro PCB Designer
Via Structure Update
17.4-2019リリースの新機能は、単⼀の統⼀された構造作成フォームでコマンドを変更することなく構造体の作成を可能とし、それぞれの作成⽅法に関する説明とウォークス ルーガイドが提供されます。グラフィックは各構造の視覚的な例を提供し、それぞれの可能なユースケースを簡単に識 別できるようにします。
- Structure Selector: 作成する構造タイプの変更ができます。
- Description: 構造タイプについて説明し、作成手順を示します。
- Define/Generate: 構造の生成および出力するための制御を提供します。
Allegro Package Designer (APD)/SIP Layout
One IC Packaging Tool, One Packaging Database
17.4-2019リリースよりICパッケージ向けのソリューションを簡素化するために、APDとSIP Layoutの2つの個別ツールからオプション付きの単一のツールに移行します。
Help System
Help Landing Page
17.4-2019では、ツール上のメニューからHelp - Documentationを使用してCadence Helpを開くと、次の図に示すように新しいランディングページが表示されます。
そこには3つの主要セクションとして、新機能、注目コンテンツ、ナレッジサポートがあります。
フィールドエンジニアリング&サービス本部
カスタムIC&シミュレーション&SPB
中里 守宏
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