Electro-Thermal
Key Benefits
- 熱協調シミュレーションを提供する独自のソリューション
- 熱源による加熱と自己発熱を考慮
- 構成ファイルを用いた構成のしやすさ
- 独立制御設定により熱シミュレーションを変更
自動車のようなミッションクリティカルなアプリケーションでは、通常の動作寿命での故障の主な原因の1つは熱による過負荷です。アクチュエータを高電力で駆動することで温度が上昇するデバイスを採用しているこれらのミッションクリティカルなアプリケーションでは、長時間にわたる高温での動作のストレスにより、デバイスが動作寿命のかなり早い段階で故障する可能性があります。
ミッションクリティカルなアプリケーション向けの高精度の熱シミュレーションでは複数の課題に対応する必要があります。そのうち2つは熱シャットダウン回路に関連したもので、1つは熱センサーの配置、もう1つは検知遅延です。このシナリオでは通常センサーは高温の場所から離れて配置されるので実際の温度の検知が不正確になり、初期段階での故障を招く原因になります。
Cadence® Legato™ Reliability Solutionは、一部のデバイスモデルに組み込まれている自己発熱効果(SHE)アプローチや、その他の自己発熱ベースの熱シミュレーションアプローチとは異なる熱解析へのアプローチを採用しています。その理由は、自己発熱がデバイス間の熱相互作用を考慮していないからです。このソリューションの電熱シミュレーションは、信頼性解析向けの定常状態熱解析、サインオフ時のダイナミック熱解析向けの直接状態熱解析、高速大規模ダイナミック熱解析向けの協調シミュレーション解析を含む複数のシミュレーション動作モードを提供します。トランジスタ、抵抗器および他のデバイスなどのチップ全体の電源を考慮しているので、設計者はデバイスの自己発熱の影響やチップ上の隣接するデバイスへの熱相互作用の影響をシミュレーションできます。電熱シミュレーションがSpectre® APS過渡解析に統合されているので、設計者はダイ上の温度変化が回路性能に与える影響を簡単に評価できます。