Phison社、製品開発の加速に向けて AI駆動のチップ最適化を実現するケイデンスのCerebrusを導入
22 Jan 2024
USB・SD・eMMC・PATA・SATA・PCIe・UFSを含むNANDフラッシュコントローラおよびアプリケーションの業界大手であるPhison Electronics社は、世界各国で年間6億個以上のコントローラを出荷しており、売上高は22億米ドルを超えています。先日、同社は12nm の次世代NANDコントローラICの最適化に向けて、ケイデンスのCerebrus Intelligent Chip ExplorerとRTL-to-GDSのデジタルフルフローを導入しました。生成AIの技術をベースとしたCerebrusの活用により、Phison社は数百万セルにおよぶフラッシュのコントローラブロックの消費電力を35%、面積を3%自動削減することができました。
製品開発を加速するため、同社では消費電力と面積に重点を置いてケイデンスのCerebrusを使用しました。ケイデンスのCerebrusとGenus Synthesis Solution・Innovus Implementation System・Tempus Timing Solutionといった幅広いデジタルフルフローは、消費電力・性能・面積(PPA)の最適化や納期短縮を実現し、優れたシステムオンチップ(SoC)設計を可能にします。
Cerebrusを用いたことで、Phison社の設計チームでは、従来の手作業による設計最適化よりも大幅に短い期間でPPA目標の達成に成功しました。Cerebrusの生成AI機能で自動的に望ましい結果を得るまでにかかった時間は、わずか1週間です。Phison社が消費電力・面積の最適化と納期の短縮を同時実現し、より高品質な製品をより早く提供する上で、Cerebrusはその有用性を大いに発揮しました。
ケイデンス・コメント
Dr. Venkat Thanvantri(Corporate Vice President、AI R&D)
「弊社のチップ面積縮小と消費電力化の技術は、NANDフラッシュコントローラIC向け事業において重要な差別化要因です。Cerebrusの生成AI技術を導入いただくとダイ面積・消費電力を迅速に最適化できるようになるため、Phison社では競争優位性がより高い製品を同社のお客様に提供できるようになりました。同社の設計において、ケイデンスのCerebrusがわずか1週間で消費電力を35%自動削減したことは、生成AIが成果・生産性をいかに向上させるかをはっきりと示す証明となりました。」
ケイデンスについて
ケイデンスは30年以上にわたり蓄積してきた演算処理ソフトウェア(computational software)の専門知識を基盤とする電子システム設計業界のリーダーです。Intelligent System Design戦略のもと、設計コンセプトを実現するためのソフトウェア、ハードウェア、IPを提供しています。ケイデンスのお客様は、世界で最も革新的な企業であり、ハイパースケールコンピューティング、5G通信、自動車、モバイル、航空宇宙、コンシューマー、産業向け、ヘルスケアなど成長市場において開発される様々なアプリケーションに向けて、チップからボード、システムに至るまで、卓越した電子製品を提供しています。フォーチュン誌は9年連続で、ケイデンス社を「働きがいのある会社ベスト100」に選出しています。ケイデンスに関する詳細についてはcadence.comをご参照ください。
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