UMC、28HPC+プロセス向け先進RFデザインをサポートするケイデンスのミリ波設計リファレンスフローを認証
本協業により、ケイデンスのRF設計ソリューションを活用し、UMCの28nmプロセステクノロジーで5G、IoT、および車載アプリケーションの設計が可能に
Yokohama, 27 Jul 2020
ケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、以下、ケイデンス)、および世界的な半導体ファウンドリであるUnited Microelectronics Corporation (UMC) は、7月23日(米国現地時間) 、ケイデンスのミリ波(mmWave)設計リファレンスフローが、UMCの28HPC+プロセステクノロジーで認証を取得したことを発表しました。この認証によりケイデンスとUMCのお客様は、統合RF設計フローにアクセスし、開発期間を短縮することが可能になります。UMCのFoundry Design Kit (FDK) をベースとしたミリ波設計リファレンスフローには 、高度に自動化された回路設計、レイアウト、サインオフ、検証フローに加え、実際のデモ用回路が含まれ、28HPC+プロセス上でのシームレスな設計を可能にします。
今回認証を取得したミリ波設計リファレンスフローは、ケイデンスのIntelligent System Design™戦略を支えるものであり、卓越した完成度の高いSoC開発を可能にします。UMC 28HPC+プロセステクノロジーに対応するケイデンスのRF設計ソリューションについては、 www.cadence.com/go/CadenceRFSolutionsをご参照ください。
高周波信号を扱うミリ波 RFデザインには、アナログおよびミックスシグナル設計機能に加えて、高精度な電磁界 (EM)ソルバによる抽出、シミュレーションおよび解析が必要です。Cadence Virtuoso® RFソリューションをベースとしたミリ波設計リファレンスフローは、業界をリードする回路図作成、レイアウト、寄生抽出、EM解析およびRF回路シミュレーション、そしてレイアウト-スケマティック間の接続チェック (LVS)、デザインルールチェック (DRC)環境を1つのフローとして統合しています。さらにこのフローには、実績があり信頼性の高いVirtuosoおよびSpectre® プラットフォームにCadence EMX® Planar 3D SimulatorおよびAWR® AXIEM® 3D Planar EM Analysisを使用したEM解析機能も搭載されており、高度な自動化技術およびRF回路のプリシリコン/ポストシリコンでのパフォーマンス解析機能を提供します。
今回認証を取得したミリ波設計リファレンスフローには以下の技術が含まれています:
- Virtuoso Schematic Editor、Virtuoso ADE Explorer and Assembler、Spectre X Simulator、Spectre AMS Designer、およびSpectre RF Optionを使用した回路図作成およびシミュレーション機能
- Virtuoso Layout SuiteおよびPhysical Verification System (PVS) を使用したレイアウト機能
- Quantus™ Extraction Solutionを使用したトランジスタレベルにも対応する寄生抽出機能
- EMXまたはAWR AXIEM 3D Planarシミュレーターを使用した、受動型RF構造を含むトランジスタのインターコネクト電磁界解析機能
ケイデンス・コメント
KT Moore (Vice president, product management in the Custom IC & PCB Group):
「UMCとの協業を通じて、ケイデンスとUMCのお客様は、5G、IoT、および車載アプリケーションの開発にEMXおよびAWR AXIEMが統合されたEMソルバ、そして業界をリードするVirtuosoおよびSpectreプラットフォームの最先端機能を活用することが可能になりました。このフローにより、設計者はUMC 28HPC+プロセステクノロジーにおける回路パフォーマンスをさらに正確に予測することが可能になります。これは、生産性および開発期間の目標を達成するために必要不可欠なものです。」
実製品への適用実績を持つUMCの28HPC+ソリューションはAEC Q100 Automotive Grade-1に対応するプラットフォームソリューションを備えており、デジタルからミリ波まで全範囲のアプリケーションに対応します。28HPC+は、高性能なHigh-k/メタルゲートスタックを利用しており、UMCは携帯電話、車載/産業レーダー、および5G FWA (Fixed Wireless Access) / CPE (Customer Premises Equipment) アプリケーションに対応できるようミリ波向け110GHzまでSPICEモデルの対象を拡張しています。お客様は、UMCのミリ波 FDKを利用してトランシーバーICを設計、あるいはファウンドリ上で実証済のデジタルおよびアナログIPを統合し、自社のミリ波 SoCの設計を加速することが可能です。
UMC社コメント
T.H.Lin氏 (Director of IP Development and Design Support):
「我々は、ケイデンスの包括的なRF設計フローおよびUMCのFoundry Design Kitを利用して、包括的なミリ波設計リファレンスフローを共同で開発しました。これにより設計者はUMCの28HPC+プロセステクノロジーを使用して高精度で革新的なデザインを開発することが可能になります。お客様は、このフローの機能と使いやすいVirtuoso設計環境を利用することにより、設計イタレーションを最小限に抑え、UMCの28nmテクノロジー上でデザインを早期に実現することが可能です。」
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